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<<   作成日時 : 2014/03/03 02:06   >>

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藤垣裕子・廣野喜幸編、東京大学出版会。

科学技術関連の仕事をしている間では昨今頻繁に飛び交う言葉になった「科学コミュニケーション」だが、この本はいわば教科書なので、科学コミュニケーションに関するこれまでの歴史や各国の取り組み、その結果を概観した上で、そもそも誰のための、何のための科学コミュニケーションなのかを明らかにし、科学コミュニケーションの理論と具体的な方法論を述べている。

よく間違われていることだが、科学コミュニケーションは単なる市民の啓蒙活動ではないし、科学リテラシーの向上とは、単に科学的知識を備えることとは違っている。日本では、遺伝子組み換え、BSE、原子力などに関する科学コミュニケーション活動(この場合、リスクコミュニケーションとも言われる)が最近では行われてきたが、「痛みの感覚の欠如という生ぬるさ」があったことを本著は指摘している。要するに、社会で受け入れてもらうことを前提とした、証拠作りのための科学コミュニケーションだったということである。その背景には、市民は科学的知識に乏しいが故に反対するのであり、知識を注いでやれば理解が促進されるという「欠如モデル」の存在がある。それは部分的には正しいが、それだけでは決して社会と科学の溝は埋まらない――というのは、言われてみればその通りなのに、不思議と解消されないのは、ひとつに科学や科学者の驕りのようなものが潜んでいるからではないかと私には思われる。科学はいったいいつからそんなに横柄になったのだろうかと最近は良く考えている。

個人的な思いとしては、ここで出てくる「サイエンスショップ」というものを日本でも形にすることはできないかと思うのだが、そういうのって具体的に何をすればいいんでしょうね。「科学のおにいさん」をやってるだけではどうしようもないな、と。


科学コミュニケーション論
東京大学出版会

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