中南西部を回ってきました。

今の私の立場は非常に宙ぶらりんで、職場からは受入れ先の就業規定に従うようにいわれているのですが、
受入れ先からすれば、別に給料を出しているわけでもないわけですから、勤務時間や有給休暇を管理するわけにもいかないので、実際のところ私は休みを取りたいと思えばいくらでも取れてしまうし、別にさぼっていても誰にも怒られないという、実にやりたい放題な日々をすごしています。いや、真面目にやることはやっているんですけどね。

というわけで、先週土曜から月、火と休みを取ってグランドキャニオンとブライスキャニオンに行ってきました。いろいろな都合があって、アルバカーキ(ニューメキシコ)→グランドキャニオン(アリゾナ)→ブライスキャニオン(ユタ)→デンバー(コロラド)という行程になり、アメリカ中南西部4州をレンタカーで制覇したのです。このあたりは本当に道がひたすらまっすぐで周囲に何もなく、最初は感動して窓の外を眺めているのですが、景色が変化しないので飽きることもしばしば。うーん、結構疲れた。まあ、運転していたのは8割方職場の同僚でしたが。

グランドキャニオンは本当に圧巻で、確かにこれはアメリカにきたら一度は見に行っておいた方がいいと思います。スケールがでかすぎて立体感がなく、写真を見せられているような気分でした。装備をそれなりに整えればグランドキャニオンの中をトレイルできるのですが、普通の観光ルートを回るだけでも結構歩きました。ブライスキャニオンはまた違った景観で、こちらは中を歩いて間近で眺めることができました。

まあユタ州あたりを車で走っていると、実際グランドキャニオンみたいな丘陵が延々と続いていて、なんかだんだんグランドキャニオンの有り難味がなくなってきてしまったのですが、まあ、とにかく凄いところです。

さて、ここからが本題。このあたりの地域は土地が豊かではなく降水量も少ないので、とにかく辺りは荒涼としていて、せいぜい低木林くらいしかないので、その壮大さに息を呑むと同時に同僚の一人はimpressiveだけどmiseryを感じる、と言っていたことに共感します。

実際、この周辺はほとんど住んでいる人がおらず、ずっと離れたところに小さな集落というか村のようなものがある程度です。そこもなんでこんな何もないところに住んでいるのか理解できないようなところで、農業をやっているわけでもなく、本当によくわかりません。何らかの理由があるのでしょうが、町暮らしが嫌いだといっても生活品を
手に入れることなどを考えたらもっと町に近いところで空いている土地が山ほどあるだろうが、といいたくなります。

いずれにせよこの辺の土地は、比較的豊かそうで農業や酪農をやっているところも含めて、ほとんど地下水にその原資を頼っているので、地下水がなくなると土地は完全に荒廃して人間は住めなくなるでしょう。現にこの地域の地下水の減少は大きな問題になっていて、この地域の将来を想像すれば想像するほど、そして人間社会が滅んでいく先にこのような未来があるのだと想像するほど、どうしても儚さがこみあげてきてしまうのです。そんな話を同僚に英語で説明しようとしたのですが、私の英語力でうまく伝わったのかどうかは良く分かりません。

そういう意味ではデンバーに近いところの方が、自然が豊かで景色も美しく、ユタからデンバーに移動する途中は妙にホッとさせられました。やはり日本人は緑豊かな方が心が落ち着くのでしょうか。

途中、おそらく日本人が絶対に観光や仕事などでは訪れることのないであろう小さな小さな村のモーテルに泊まったりなどして、良い経験が出来たと思います。真面目に仕事するよりこういうことの方が人生経験にはなりますよね。

もうひとつ気になったのは、ユタ州の農村部をずーっと通ってきたのですが、ここにはびっくりするくらい黒人がおらず、ヒスパニック系も少なく、ほとんどが白人だったことです。この国の歴史を反映してのことでしょうが、都市部には(主に低所得者層として)黒人やヒスパニック系が溢れかえっているので、それに見慣れてしまっている私にはものすごく奇妙に感じられてしまいました。これもまたこの国の一面なのでしょう。

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